coffee break

私のことをより知っていただくために、気取ることなく書いています。珈琲or紅茶を片手にお読みいただければ幸いです。

「日テレの内定取り消し」に女子大生が提訴。司法の判断は…

東京・銀座のクラブでホステスのアルバイトをした経験を理由に、日本テレビのアナウンサーの内定を取り消されたのは、不当だとして来春就職できることの確認を求める訴訟の第1回口頭弁論が、2014年11月14日に東京地裁であり、日本テレビ側は争う姿勢を示しました。
訴えていたのは、東洋英和女学院大学4年生の笹崎里菜さんで、報道によると笹崎さんは2013年9月に2015年4月の就職が内定しましたが、その後母親の知人の紹介で銀座のクラブでホステスとして働いた経験があることを人事部に報告したところ、2014年5月に内定を取り消されました。
当初、笹崎さんは内定辞退を迫られましたが、それに応じなかったために内定を取り消され、納得がいかずに東京地裁に提訴しました。
これに対し、同社は「アナウンサーには極めて高度の清廉性が求められ、アナウンサーの採用過程で、ホステスの経験を申告しなかったのは虚偽申告にあたる。他方で、銀座のクラブでホステスとして就労していた貴殿の経歴は、アナウンサーに求められる清廉性に相応しくない。仮にこの事実が公になれば、アナウンサーとしての業務付与や配置に著しい支障が生ずることは明らか」と取消し理由を述べています。
同社が言う「アナウンサーには極めて高度の清廉性が求められる」「採用過程で、ホステス経験を申告しなかったのは虚偽申告にあたる」そうでしょうか。
判断は司法に委ねられることになりますが、内定取り消しはどのような場合にできるのでしょうか。
まず、採用内定の法的性格は、新卒採用の場合「始期付・解約権留保付労働契約」であるとする考え方が判例上確立しており、正式な採用内定は労働契約の締結予約などではなく、その時点で内定者と企業の間に労働契約が成立しています。
では、具体的にどのような事情(事由)があれば内定取消しが認められるのか。
判例は「採用内定の取り消し事由は、採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実であって、これを理由として取り消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして、客観的に合理的で社会通念上相当として是認できるものに限られる」と述べています。
一般論としては、新卒者の場合の成績不良による卒業延期。健康状態の(業務に堪えられないほどの)著しい悪化。(重要な経歴の詐称など)重大な虚偽申告の判明。(飲酒運転による死亡事故など)社会的に重大な事件による逮捕処分といったケースであれば、内定取消しに合理性・相当性が認められています。
今回の笹崎さんの場合「採用過程で銀座のクラブでホステスとして働いたことがあることを申し出なかった。つまり経歴を偽って応募した。最初からわかっていれば採用はしなかった」これが同社の言い分のようです。
でも、アナウンサーが銀座のクラブでホステスの経験をしたことがある。これがマイナスになるのでしょうか。
逆に人とは違うことを経験してきて、プラスになるのではないかと思うのですが。
私も学生時代にいろいろなアルバイトをしました。
家庭教師。ゴルフ場のキャデイー。これはやったことがある人はいるでしょう。
では、陸送員(自動車工場から新車を自走で港等に運ぶ)。バスの車掌(以前は、鎌倉から横浜までのバス路線に車掌が乗務していました)。そして、タクシーの運転手。おそらくいないはずです。
短期間のアルバイトとはいえ、その仕事の経験は役立っていると思っています。
日本テレビも「どこにでもいる人」を獲るより「人とは違う人」を獲る。こういう考え方もあったはずです。
私のような人が人事部にいればまた違っていたかもしれません。
今後の司法の判断を見守りたいと思いますが、勝訴しても女子アナとして活躍させてもらえるのかな…。

2014年12月01日

創業補助金の申請に関わって(続き)

7月のcoffee breakで「創業補助金の申請に関わって」を書きました。
私のホームページを見た方(仮に甲氏とします)から融資の相談があり、私は元銀行員なのでお役にたてればと甲氏の相談をお受けし、その際に創業補助金の申請も提案させていただいたという内容です。
無事申請をして「どう評価されるか、とても気になります」とcoffee breakの文末でそのときの気持ちを表しましたが、8月29日にその採択結果の発表があり、採択されました。
正直、絶対に採択されると思っていました。甲氏には失礼ですが、今回の申請は一から十まですべて自分一人でやりとげ、この申請が採択されなければ「誰の申請が通るの?」このくらいの自信がありました。
この2月間、頭の中は補助金のことでいっぱいで、実は6月のcoffee breakも書く時間が惜しくて結局、休止にしてしまいました。
ただ、補助金は助成金と違い、要件さえ満たせば必ず支給されるわけではありません。他にもっと支援に値する創業の申請があれば、そちらが優先されてしまいます。
この補助金、正式には「平成25年度補正予算 創業補助金(創業促進補助金)」といいます。
今回最終審査分(6月30日締切)の応募が全国で7,649件ありそのうち2,363件が採択されました。実に採択率は30.9%。
甲氏が応募したのはこの最終審査分のほうでしたが、最終審査分の前に先行審査分(3月24日締切)の審査もあり、こちらは1,593件の応募で761件の採択、採択率は47.8%。
先に申請した方が有利だったことになります。
当初、採択率は40%くらいと聞いていたので、本気で取り組めば採択されるのではと思っていました。ただ、もしダメだったら…。なにしろ補助金の上限額は200万円なので、これが0円になるのとでは、天と地ほどの差があります。
自分が受給できるわけではないのですが「絶対に貰う」この気持ちで臨んだのがいい結果に結びついたみたいです。
募集要項の「選考」欄を見ますと「審査委員が事業計画書等の提出された書類をもとに下記の着眼点に基づき審査します」とあります。
着眼点とは、1.事業の独創性 2.事業の実現可能性 3.事業の収益性 4.事業の継続性 5.資金調達の見込 6.認定支援機関による支援の確実性
これらを踏まえて事業計画書、資金計画書、予想PLなどを作らなければなりません。
今回関わった甲氏の始める中国、韓国からのインバウンド(訪日外国人旅行者)主体の「旅行業」に上記の1.〜6.をどう織り込んだ計画にするか、初めはまったく考えつきませんでした。
旅行業社はどこも同じにしかみえず、他社と差別化を図るとすれば価格でしかない。当初はそんな状態でした。
ただ、価格競争では大手に勝てるわけがありません。
そこで、旅が趣味と言っている自分がインバウンドツアーを企画したら、どのようなツアーを組むかという観点から考えてみました。
例えば「インバウンドの約7割を占めるアジアからの旅行者が訪れる地域は『ゴールデンルート』と呼ばれる、東京、富士山、京都、大阪が主流ですが、世界遺産に登録されている、平泉、日光、白川郷、五箇山、姫路城、原爆ドーム、石見銀山など、大、中旅行業者が訪れない地域をツアー旅程に入れ、日本への理解を深めてもらう一助にする」。
他には「東京都内での自由時間を利用して、数時間のオプションツアーを用意する。例.国会議事堂、警視庁本部、JAL工場見学など。(すべて外国人の見学も可)」このようなことも計画書の中に書き入れてみました。
それが功を奏したかは不明ですが、今回採択されたわけです。
事業計画を作るのは思った以上に大変なことですが、自分が創業するつもりで、その業種で事業を始める夢を描いていくのは、楽しくもありました。
また、もし違う業種で創業あるいは第二創業に関わることができたなら、喜んでお手伝いをさせていただきます。

2014年09月01日

創業補助金の申請に関わって

平成25年度補正予算創業補助金の申請に関わりました。
「それって社会保険労務士の仕事?」と思われた方もおられると思います。
社会保険労務士の仕事かどうかは別にして「私にできることであれば、何でもやらせていただきます」これが私のモット―なので。
きっかけは、私のホームページを見た方(仮に甲氏とします)の電話から。以下、再現します。
甲「融資の申込みをしたいのですが、相談にのっていただけますか」
私「融資…?(社会保険労務士の仕事ではないのにと思いつつ)融資金は何に使われるのですか?」
甲「旅行業を始めるので、その開業資金です」
私「そのお話、社会保険労務士の仕事と関係はありませんが、私は元銀行員なので、お役に立てるかもしれません。会って詳しく話を聞かせてください」
と、会うことになり、詳細を聞いているうちに、これ創業補助金の対象になるのではと思いました。
甲氏に「融資の相談はお受けしましょう。あわせて、創業補助金の申請をしませんか」と創業補助金の説明をして了解を得ました。これが4月下旬。
事務所に戻って調べてみると、締め切りは平成26年6月30日17時必着。時間的にはまだ間に合うなと思ったものの、これから大変なことになるとは思いもしませんでした。
まずは募集要項を熟読して、甲氏に連絡。
私「事業計画書に、事業の具体的内容、動機、経験、知識、人脈、そして資金計画等をまとめてください」
甲「よくわからないので、先生が書いてくれませんか」
私「資金計画ならできますが、旅行業に関して私は素人なので、書いてと頼まれても…」
甲「必要なことは全部話しますから」
結局、事業計画書を一から書くことに。
この創業補助金の事業目的ですが募集要項には「新たに創業を行う者に対して、その創業等に要する経費の一部を助成する事業で新たな需要や雇用の創出等を促し、我が国経済を活性化させること」とあります。
ということは、創業に創意、新規、独自性が求められ、他の旅行業者とは違うところをアピールしないと採択されない。ちなみに直近の採択率は40パーセント。かなり厳しい数字です。
自分が創業して事業計画書を作るのならまだしも、自分が創業した気持ちで作る。これは難しい。
甲氏に、いろいろと質問をして、あたかも自分が旅行業を始める気で作りましたが、開業資金はおおよその見当はつくものの、売上げはまったく想像がつきません。
業種を問わず、創業される方は、この売上げ見込みが一番の悩みではないかと思います。
低ければ利益がでませんし、高ければその根拠が疑われる。結局のところ、こうなって欲しいとの願望で計画するしかないのではと思います。
2ヶ月間推敲を重ね、事業計画書、そして予想月次損益計算書を作り上げ、締切日の前日に30日の午前を配達時間帯に指定した書留で発送しました。
かなり控えめな事業計画になりましたが、他の旅行業者と違う点を大いにアピールしたつもりです。どう評価されるか、とても気になります。
いま現に、自分は社会保険労務士事務所を開いていますが、これは創業?
創業したという気はありませんので、今回の依頼を受け、創業の苦労、大変さを初めて感じました。
創業される方は本当にすごい。少し勇気を分けていただいた気がします。

2014年07月01日

「出生率に数値目標」は必要か?

「深刻な人口減少を食い止めるためには、出生率の数値目標が必要ではないか」
2014年4月21日、内閣府の有識者会議「少子化危機突破タスクフォース」は少子化対策のため、出生率に数値目標を設定するかどうかの検討を始めました。
2012年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと想定される子どもの数)は「1.41」で、このまま推移した場合、約50年後には人口が今より3割少ない8千万人台半ばに落ち着く見通しです。
これを、2020年〜2030年に合計特殊出生率を人口規模が均衡する「2.07」にまで回復させ、50年後も1億人の人口規模を保つという数値目標が必要ではないかという考えです。
会議の参加者からは何らかの形で少子化対策の「成果目標」を定めることを支持する意見が相次ぎましたが、一方で「産まないという権利の尊重は大事」などの慎重な意見も出て、今後も議論を続けることになりました。
でも、数値目標必要だと思いますか。
甘利明経済財政相が言うように「子どもを産む、産まないというのは強制されるものではないし、目標として掲げるものではない。子どもをつくりたい、増やしたい人が、自らの意思が発揮できるような環境整備をしていくことが、やはり政府の役目だと思います」まさにこのとおり。
私いつも思うのですが、どこからこういう考え方がでてくるのか、不思議でなりません。
有識者が集まった会議でこんなことを議論する。どういう人たちが構成員なのか調べてみました。
個々の名前は挙げませんが、大学教授(明治、一橋、中京、東京)、経済界(コマツ、日本マクドナルドホールデングス)、マスコミ(文藝春秋、日本テレビ)、産婦人科医、県知事、研究所員、その他、著名な方々ばかりです。にもかかわらず…。
私とは考え方が180度違う。私の考えがおかしいのでしょうか。
では、諸外国ではどうなのか。調べました。
英国、米国、ドイツ、スウェーデン、シンガポール、フランス、どこも数値目標など設定していません。
「そらみろ。当然でしょう」
調べたなかで、韓国が2016年〜2020年に「1.6」を目標としています。
そもそも、子どもを産む、産まない。産むなら何人。このこと自体個人の問題であって、親からだって干渉されたくない。誰だってそうでしょう?
いま会社で、結婚した若い子に(若くなくてもいいですが)「子どもさんはまだ?」こんなこと聞いたらセクハラで、訴えられますよ。(本当に)
しかも、最近の若い人は、結婚したがらない。あるいは、結婚したくても経済的にできない。
非正規雇用で働く若い人たちが増え、雇用が不安定で低賃金では結婚したくてもできない。そのうえ、正社員においても賃金の抑制が進んでいる。この状況を変えない限り、少子化が進むのは防げないのでは。
出生率の数値目標などを検討する前に、女性や若者の就労環境を整えて、安心して働け、子育てができる状況をつくる。労働法制の大改悪を進めることより、まずはこちらが先決。そう断言できます。

2014年05月01日

「横浜地裁、日産元派遣社員らの訴え認めず」控訴する?

日産自動車(横浜市)と日産車体(神奈川県平塚市)で働いていた元派遣社員や元期間従業員が雇用契約の打ち切り(雇い止め)は無効だとして同社や派遣元などに雇用の継続や損害賠償を求めていた訴えに対し、2014年3月25日横浜地裁は、請求の棄却や訴えの却下を言い渡しました。
原告は、日産自動車やその子会社で働いていた30代から50代の男女5人で、それぞれ8ヶ月から6年3ヶ月勤務していましたが、2009年2月から3月にかけて、4人が契約期間満了後、1人が契約期間途中に解雇されています。
人材派遣会社(テンプスタッフ株式会社)から日産に派遣されてデザイン業務を担当していたTさん、Aさんは「日産が労働条件や業務内容などすべての決定をし、使用者として行動していた。黙示の労働契約が成立している」と、正社員としての地位の確認を求めていました。
しかし、判決では「元派遣社員は、派遣元が雇用主と認識しており、採用や賃金支払い、労務管理でも派遣元と契約実態があった」と指摘しています。
また、日産車体の期間従業員Kさんは「同じ業務だったにもかかわらず、雇用形態が派遣社員と期間従業員で繰り返し変わり、5年9ヶ月働いた。期間従業員に雇用継続の期待があり、当時人員削減の必要はなく、雇い止めは無効だ」と訴えましたが、これも「受注量の減少に伴う期間従業員の雇い止めは合理性がある」として退けられました。
この裁判、提訴したのが2009年5月ですので、約5年費やしています。いや、控訴して、まだまだ続くことになるのか…。
私が思うに、元派遣社員のTさん、Aさんは、日産との間に雇用関係があると主張していますが「自分達はテンプスタッフ株式会社との契約のもとで、日産に派遣されている」このことは承知していたはずで、高裁で同じ主張をしても、2005年の「地位確認等請求控訴事件(通称 マイスタッフ雇止)」を鑑みても、判決が覆ることはないはずです。
また、元期間従業員のKさんらも、更新が長期にわたって重ねられ、更新の期待があり、人員削減の必要はなく、雇い止めは無効との主張ですが、有期雇用労働者の雇い止めが無効との判決を得るのは、過去の判例に照らし、相当厳しいのではないでしょうか。
2013年11月、最終陳述でTさんは「私たち原告が、人並みの社会生活を奪われ、ギリギリの経済状況に耐えながらも、この裁判を続けてきた理由は1つです。日産自動車のような大企業が肥え太る一方で、派遣労働者や期間工が、いつ会社から解雇されて、路頭に迷おうと泣き寝入りするしかない、そんな暗黒のような社会を次の世代に引き継ぎたくないのです。その一点だけのためにこの裁判を続けています。私たち5人の原告の思いは、皆一緒です」と述べています。
言うことはわかるのですが「これでいいの?」との思いも拭いきれません。
非正規社員を切り捨てる企業と裁判を続けることが唯一の途ですか。どこかに再就職して、自分の能力を発揮することもできるのでは。
裁判に費やした年月は取り戻せません。結果、デザイナーとして一番輝ける時期を無駄にしてしまう。勝訴したとして、その代償は大きすぎるのでは。
こう考えてしまうのは、私だけですか。

2014年04月01日

経理関係指導員を経験。

確定申告の時期ですが、申告をされる方は、もう済まされましたか。
今回、私、某青色申告会の経理関係指導員をすることに、いや、すでに1月30日より行っています。
税理士でもないのに「なぜ」、それとも所得税に詳しいのかと思われたでしょうか。
実は、自分も青色申告で確定申告をしており、また、自分自身の勉強にもなるのではと、今回、機会があったので、お手伝いをさせていただくことにしました。
1月30日から3月17日迄、週に数回ですが、青色申告会に確定申告の相談に来られる個人事業主への指導をさせていただいています。
指導と言うとおこがましいのですが、相談は初歩的なものから高度なものまであり、答えに窮する質問もあり、とても勉強になります。
1月経ちましたが、もっとも質問の多いのが決算書の減価償却に関して。経費ですので事業主も分からないままでは済まされないところです。
確かに分かりづらいですね。定額法、定率法があり、そのうえ平成19年3月31日以前に取得した資産は旧定額法、旧定率法で計算する。
そのうえ、一括償却、少額減価償却、均等償却もあり、資産の耐用年数表も分かりづらいので、悩むところだと思います。
ただ「青色申告の決算の手引き(一般用)」「青色申告決算書(一般用)の書き方」を一読されればおおよそのことはわかります。一度、最初から最後まで丁寧に読んでみてください。
次に、所得から控除される医療費控除も誤解をしている人が多いです。
「医療費控除は支払った医療費がいくらから受けられるか」この質問に「10万円超」。こう答えた人はバツです。
ご自分の所得金額に0.05をかけた金額と10万円を比べ、少ない方の金額を支払った医療費から差し引くので、10万円とは限らない。
例えば所得金額100万円の人は、支払った医療費から差し引かれるのは5万円なので、医療費を6万円支払ったなら、6万円−5万円で1万円の医療費控除が受けられます。
「そうなんだ」と驚かれた人もいるのでは。
あと、青色申告は最高65万円の青色申告特別控除が受けられるのですが、この特典を受けている人があまりに少ないのも驚きでした。
複式簿記での記帳がネックになっているのでしょうか、ほとんどの人が10万円の控除しか受けていない。この差55万円は大きいはずです。
なにも青色申告のソフトを買う必要はありません。
私も仕訳帳、現金出納帳、総勘定元帳などはワードで管理していますが、不便を感じたことはありません。
強いて言えば、同じことを何回か各帳簿に書くことくらい。それもパソコンのコピーを使えば容易に解決できます。
損益計算書、貸借対照表も日々の記帳を正しく行っていれば、作るのは簡単です。
相談に来られた人に「来年はぜひ65万円の控除を受けてください」と助言しています。
決算書、申告書を作るところまで指導していますが、これも「所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き」を見れば詳しく書かれていますので、ご自分でもできると思うのですが。
今回の経験で、所得税に関しては詳しくなりました。次の目標は消費税に詳しくなること。
税金の知識は知っておいて損にはなりません。皆さんも勉強されてはいかがでしょうか。

2014年03月01日

労働政策審議会が「労働者派遣制度の改正について」建議。これでいい?

厚生労働省の労働政策審議会は、2014年1月29日労働力需給制度部会がまとめた労働者派遣制度改正の最終報告書の内容を厚生労働大臣に建議しました。
この建議を受け、本年の通常国会において労働者派遣法を改正し、2015年4月の施行を予定しています。
主な改正点は次のとおりです。
1.労働者派遣法の根本原則である常用代替防止の考え方を見直し、派遣元で無期雇用されている派遣労働者については、常用代替防止の対象から外して、派遣期間の制限をなくす。
2.派遣元で有期雇用されている派遣労働者については、
(1)派遣期間を制限することとして、政令指定26業務を含めて、上限期間(3年)を設定する。
(2)派遣期間の上限に達した派遣労働者の雇用安定措置として、派遣元が、派遣先への直接雇用の申入れ、新たな派遣就業先の提供、派遣元での無期雇用化等のいずれかの措置を講じる。
(3)派遣先において、有期雇用派遣労働者の交代によって派遣の継続的受け入れが上限を超す場合には、過半数組合か過半数代表者の意見聴取を義務付ける。
今回の改正は、安倍政権の成長戦略の一環として、企業が生産拡大や新規事業を展開する際、派遣労働者を使いやすくするのが目的ですが、次のような問題を包含しています。
つまり、この改正がされると、企業が一般的・恒常的業務について派遣労働者を永続的に利用できることになり、正社員から派遣労働者への置き換えが進み、労働者全体の雇用の安定と労働条件の維持、向上が損なわれることは確かです。
派遣労働者は経験年数に応じた昇給がほとんどなく、企業にとっては、安価でいつでも切れる労働力としての認識しかないのではと思えてなりません。
報告書が「派遣労働の利用を臨時的・一時的なものに限ることを原則とすることが適当」といいながら「一つの業務で最長3年」という現在の制限を撤廃し、代わりに労働者個人ごとに3年の制限を設け、3年を超えて働いてもらう場合は労働組合など職場の過半数代表の意見を聞き、派遣労働者を替えれば事実上何年でも派遣労働者に仕事を任せることができるとしました。
これは「常用代替防止」の観点に逆行しており、見過ごすことはできません。
当然、日本労働組合総連合会、日本弁護士連合会等が見直しを求める声明を発表しています。
「派遣労働者」という不安定で低賃金での働き方が「普通の働き方」になれば、正社員をはじめ、労働者全般に及ぼす影響は計り知れないものがあります。
人事・労務管理の業務にたずさわる者のひとりとして、今後の動きを注視していきたく思います。

2014年02月01日

交通渋滞解消に「ロードブライシング」は有効なのか?

2013年12月13日の朝日新聞夕刊に、観光客の車による渋滞に悩む鎌倉市は、市内中心部に向かう車から料金を取って流入を抑えるロードブライシング制度の導入に動き出したとの記事がありました。
記事によると、制度の対象に想定する地域はJR鎌倉駅周辺の「旧鎌倉」地区で、そこに通じる道路の9カ所に料金ゲートを設置するというもの。
市に交通計画検討委員会を設置し「法律との整合性」「課金はいくらが適当か」「実施は土曜、日曜、祝祭日だけか」「地域住民の車も対象か」などについて市民や商工業者らも交えて議論を重ねていくそうです。
確かに、土曜、日曜、祝祭日の鎌倉市内の交通渋滞はひどく、市民の生活にも影響が及んでいることは否定しません。
でも、その対策が料金徴収しかないのでしょうか。
例えば、この正月、鎌倉では初詣の交通規制が行われています。
12月31日から1月3日まで、時間帯により、鎌倉駅から鶴岡八幡宮までの間、及びその周辺道路は歩行者専用道路としてすべての車両の乗り入れができません。
バス、タクシーも例外ではなく、臨時のターミナルでの折り返し運転をしています。
これを、土曜、日曜、祝祭日に実施することは無理ですか。
また、車を海岸(由比ヶ浜、七里ヶ浜、稲村ケ崎)の有料駐車場に置き、江ノ電やシャトルバスに乗り換える、駐車料金とフリー乗車券がセットになった割引チケットが発売されていますが、あまり利用がすすんでいないようです。
それもそのはず、駐車時間が4時間から6時間(利用する駐車場により異なる)しかなく、1日かけて鎌倉を回りたいと思う人にはまったくむいていません。
なぜ、当日中の駐車なら時間は問わずに、江ノ電、バスのフリー乗車券とセットにしないのか、不思議でなりません。
鎌倉は見て回るところが、すべて徒歩圏内にあります。
なにも市内中心部まで車で行かなくても、駅から離れた駐車場に車を停め、江ノ電やJRで鎌倉駅あるいは北鎌倉駅まで行き、そこから歩いて回った方が、思わぬ発見があり、より古都の魅力を感じることができるのではないでしょうか。
「ロードブライシング」を検討する前に、海岸の駐車場を整備し、既存のバス路線の他に、市内を周遊するバス路線を新設して、使い勝手のいい割引チケットにすれば、利用客も増え、市内中心部への車の流入はおのずと減るはずです。
いくら料金ゲートを設けても、かならず抜け道があるはずです。鎌倉は幹線道路を含め道路が狭く、抜け道を利用する車が増えれば、逆に交通渋滞はひどくなることは必至です。
松尾崇市長は、再度、世界遺産登録を目指すためには、交通渋滞をなんとか解消しなければと考えたのでしょう。
でも、鎌倉が世界遺産登録に値すると思いますか。京都と比べれば格の違いは歴然としています。誰でもそのことはわかると思うのですが。
私も年に数回鎌倉に行きますが、いまの鎌倉で十分。
世界遺産に登録され、観光客が増え、交通渋滞を引き起こす。その解消策に「ロードブライシング」。なにかおかしくないですか。

2014年01月01日