旅と旅行  2/2ページ

大学時代、長崎へ旅した時、ひとり旅でしたのでユースホステルに泊まりました。
翌朝、5時か6時だったでしょうか、どこかの教会の鐘の音が聞こえてきて、その鐘の音がとても美しく、その教会まで行かずにはいられませんでした。
東北へのひとり旅では、青森駅前で一山いくらで林檎を買いこみ、青森から秋田への車中、同じボックス席になった若い女性の二人連れに(何の下心なく)おすそわけして一緒に食べた林檎のおいしかったこと。
会津へ愛車での旅では(このときもひとりでしたが)、秋元湖近くのバス停で、朝ひとつ、夕方反対方向へひとつ時刻が記載されている時刻表を見つけました。
そう、一日に一往復しかバスが走っていないんです。
これを見つけたときは、もう大発見でもした気になって写真を何枚も撮ってきました。
「なんだそんなこと」と言う人がいるかもしれません。でも、旅行にはない旅の楽しさは、案外こんなところにあるのかもしれません。
いま、東京から九州へ行くブルートレインはすべて廃止されてしまいましたが、以前は東京から西鹿児島(鹿児島中央)まで、しかも日豊本線経由のブルートレイン「富士」が走っていました。
東京を18:00に出て、西鹿児島に着くのは翌日の18:00過ぎ、確か18:10頃だったと記憶しています。そう、24時間以上かけて走っているんです。
私の家は神奈川県の藤沢ですが、東京駅まで行き、始発駅東京から、終着駅西鹿児島まで乗りましましたが、あきることは決してなかったです。
駅弁をひろげ、窓の外を眺めながら飲む缶ビール(社内旅行のサロンバスで飲むビールも正直おいしいですが)、これに勝る至福のひとときはない気がします。
そして、西鹿児島に近づき桜島が見えてきたときの感激は、日豊本線経由で鹿児島入りした者でしかわからないと思います。
余談ですが鹿児島市内から桜島を見るのでしたら磯庭園からが一番。
観光客は城山に行きますが、磯庭園の縁側にでも腰掛けて、一刻一刻表情を変える桜島を眺めていれば一時間位すぐに経ってしまいます。
実はこの情報も地元の若い姉妹二人に教えてもらい、そのうえ案内までしてもらいました。
ある意味、旅は贅沢かもしれません。飛行機なら2〜3時間で着くのを24時間以上かけて行き、桜島を一時間も眺めているのですから。
旅と旅行、旅行を否定する気はこれっぽっちもありません。ただ、仕事を休んで、時間をとって、せっかく出掛けるのですから点から点ではなく、一本の線を引いてきませんか。
そう言えば、最近、旅に行っていないな.....

2010年05月01日