朝日新聞の連載「人減らし社会」を読んで…(続き)

2012年7月に「朝日新聞の連載『人減らし社会』を読んで…」について感じたことを書きました。
その後、朝日新聞は8月24日、8月31日に「人減らし社会 反響編」と題して読者から寄せられた意見、感想等を掲載しています。
私の拙文もほんの一部分ですが、8月31日の紙面に取り上げられています。
これらを読んで、世間ではいかに強引なリストラが行われているか、労働者は希望退職にどう対応したか、自分の経験と重なり合う部分がかなりありました。
そこで今月のcoffee breakは「朝日新聞の連載『人減らし社会』を読んで…(続き)」と題して思うところを、再び述べてみることにします。
実は過日、退職前の銀行(プロフィールをみればわかるので)の人事役と中華料理を食べ、ビールを飲んでいる夢を見ました。(現実にはこんなことはありませんでしたが)
夢の中で、早期退職優遇制度への応募を勧奨されているのです。
退職して3年以上経っているのに、まだこんな夢をみるのですから、いかに当時悩んだかが伺えると思います。
退職を勧奨されたことのない人にはわからないと思いますが「人減らし社会 反響編」の記事は、現に日本の中で行われているまぎれもない事実です。
7月にも書きましたが、私も早期退職優遇制度への応募をしつこく勧められ、辞めるつもりもないのに再就職支援会社の説明を聞いてくるように指示され、再三にわたる人事役との面接で「人を辞めさせるのも大変だな」と逆に同情しました。
当行の場合、公的資金の導入による人員削減の目標達成のためには、人事役も「何人辞めさせる」という目標があったはずで、なりふり構ってはいられなかったのが実情だったのでしょう。
その後、私は早期退職優遇制度に手は挙げず、籍は本店経営管理部に置いたまま、関連会社に出向になりました。
銀行本体から関連会社に出向、報復人事と納得はしています。
でも、これでよかったと思います。「いつかきっと見返してやる」この思いがあったから、いまこうして社会保険労務士になれたわけで、何もなければおそらくあの受験勉強には耐えられなかったと思います。
いま、退職を勧奨されている方に言えることは、何か目標を定め「いつかきっと見返してやる」その意地で目標に突き進んで行くことです。
そして「辞める」「辞めない」と決めたら最後までその意志を貫くこと。自分の気持ちが揺らいでいたのでは、相手の言葉に反論することなどできはしません。
「辞めて、何をするのか」「辞めずに残った場合、どうなるか」そのことをとことん考えて結論をだすことです。
人員削減を行うのは企業にとっては大変なことです。大企業なら退職金の優遇で希望者を募集できますが、中小企業ではそれもできません。
労働者として退職を勧奨、いや強要といってもいい立場を経験した者として、その経験を事業主側の社会保険労務士として役立てていきたいと考えています。
「正しい労働者の辞めさせ方」(詳細はここでは書きませんが)無用な紛争は避け、労働者には納得して辞めていってもらう。
決して不可能なわけではありません。その方法をお伝えいたします。
人事・労務管理で事業主様をバックアップ。専門家として中小企業の事業主様のお役にたてれば、望外の幸せです。

2012年09月01日